甘すぎてずるいキミの溺愛。
好きと気づいたら、もうその気持ちを止めることなんかできるわけない。
もっと近づきたいって、もっと知りたいって思ってしまう。
「……どーしたの、そんな人の顔見ちゃって」
「え、あっ…えっと……」
バカ、わたし見過ぎだよ……!
だけど、ずっと見ていたい……なんて思えるくらい素敵な顔立ちなんだもん。
あ、でもまって。
今しっかり顔を見てふと、思い出した。
全然知らない子だと思っていたけど、
よくよく見たら同じクラスの雪野尊くんだということに気づいた。
というか、なんでわたし今まで気づかなかった?
「……尊くん」
「へー、僕のこと知ってるんだ?」
無意識なのか口が勝手に尊くんの名前を呼んでいた。