甘すぎてずるいキミの溺愛。
「おっ、おはよ千湖ちゃん」
「お、おはよ戸松くん」
教室に入るとすぐに戸松くんが挨拶をしてくれて、戸松くんのすぐそばには
「ほらほら千湖ちゃん、今日は珍しく尊がいるよー?」
まだ眠そうでだるそうな尊くんがいた。
「お、おはよ尊くん」
嬉しくて嬉しくて、それが声に出てしまうくらいで、裏返らないように抑えながら声をかけたんだけど
「………」
なぜかジーッと無言でこちらを見つめている尊くんの表情はあまり良くなさそう。
「おーい、お前せっかく千湖ちゃんがおはよって言ってくれてんのに無視すんなよな?」
戸松くんが気を使ってそう言ってくれたら、今度はわたしから目線をそらして戸松くんをジーッと見ていた。
見ていたっていうか睨んでる…?