甘すぎてずるいキミの溺愛。
あとは残された尊くんが出ていってくれれば……
━━━ガタッ!
「……なーにしてんの」
気づいたらロッカーを開けられていて
目の前に尊くんがいた。
「な、なんで……っ」
あぁ、ダメだ。目を開けたら溜まっていた涙が溢れてきてしまった。
「なんでって千湖の方こそこんなとこで何してんの?」
「な、なにって……別に…っ」
「かくれんぼ?それとも人の告白現場の覗き?」
「なっ……そんなんじゃない…もん」
「千湖は悪趣味だね」
「だ、だから違うって……」
人が喋ってる途中だっていうのに
尊くんの指がそっと涙を拭ってくれる。
「……こんな泣いて」
誰のせいでこんな泣いてると思って。
「尊くんのせい……だもん…っ」