甘すぎてずるいキミの溺愛。



「ふっ、僕のせいなの?」

「そう、だもん……っ」


「とりあえず出ておいで」

「ん」


尊くんに引っ張られて
ロッカーから脱出できたと思ったら


そのままわたしを離してくれなくて



「……ほんとは知ってたよ。千湖が隠れてたの」

「ふぇ……?」


「圭佑から聞いてた。千湖が図書室にいるって」


「し、知ってるならなんで……っ」


「……千湖がどんな反応するかなって」


「は……い?」


わたしのどんな反応が見たくてあんなことしたの?


「……まさか泣くとは思わなかったけど」

「た、試したの…っ?」


「……ダメだった?」


こ、こっちがどんな気持ちで見てたと思ってるの?

わたしの気持ちを知っててこんなことしてくるなんて。


すごい悔しい。まんまと尊くんの思い通りなってしまった。

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