甘すぎてずるいキミの溺愛。



「えぇ、じゃあ何……」

「千湖のお休み僕にちょーだいよ」


「は、い?」


それはつまりパシリになれということでしょーか?


「いつかの休みの日空けといて」


い、いつかって。
日付明確じゃないのかい!!


「休みの日って学校ないよ?」

「うん、知ってるよ」

「え、え?」


ダメだ、頭がパニック起こしてるよ。


「行きたいとこあるから付き合ってよ」

「お休みの日なのに会ってくれるの?」


「千湖がいいなら」


「も、もちろん!!」


これってもしかしてデートでは!?
え、どうしよどうしよデートだよ!


「んじゃ、決まり。じゃ帰る」


ただ嬉しくて、さっきまで落ち込んでいたのに尊くんとデートできることでこんな風に舞い上がっちゃって。


単純かもしれない。
だけど、今は気にしても仕方ない。


気にしないのが一番だって自分に言い聞かせた。

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