甘すぎてずるいキミの溺愛。
「1人で住んでると苦労するんだよねー。ましてや風邪なんか引いたら大変だ」
そんな大変なことになってるなら、早く助けに行ってあげればいいのに。
なぜこの人は動こうとしないのだ?
動くどころか、スマホでゲームなんかしちゃってる。
「お見舞い行ってあげないの?」
「ん?どーせ、俺が行っても喜んでもらえないしー?」
なんて薄情者なんだ。
風邪で苦しんでるってわかっているのに、助けに行ってあげないなんて。
「だからさー、千湖ちゃん行ってあげてよ」
「……は、い?」
いまこの人わたしにとんでもないこと言わなかった?
「いま尊の家の地図メッセージで送ったから地図のアプリでも使って頑張って」
「い、いやいや!!ちょっとまってよ!いきなりすぎじゃない!?」
「そうー?まあ、いいじゃんいいじゃん。あ、そーだ。アイスとか買ってってやってよ。喜ぶと思うから」