甘すぎてずるいキミの溺愛。



まだ、ほんの少ししか食べていないバニラアイスを渡した。


それを受け取って、満足そうな顔でパクッと一口食べた。

うん、一口ならいいんだけど。

スプーン止まってないよ?


「ちょっと食べすぎだよ!わたしの分がなくなっちゃう!」


ベッドに身を乗り出して、アイスのカップを奪おうとした。

これがいけなかった。


「……はい、もうアウト」


そんな声が聞こえて。
身体がベッドに倒れた。

いや、正確に言えば尊くんの身体の上に乗ってしまった。


「……あんだけ近づくなって言ったのに」


「ちょっ、離して」


「ダメだよ、もう離さない。言ったじゃん、風邪のときは抑えきかないって」


ギュッと、身体を抱きしめられて。
甘い香りに包み込まれてしまった。

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