甘すぎてずるいキミの溺愛。



「……なんか千湖に触れたの久しぶりな気がする」


そんなことを言いながら、わたしの髪に触れて毛先でくるくる遊んでいる。


身体が密着してると、体温を感じやすい。

やっぱり熱があるみたいで、身体が熱い。


「熱、あるのに大丈夫?」


「……へー、こんな状況なのに僕の心配してくれるの?」


「だって、身体熱いんだもん。熱計った?」


「……天然なの、バカなの?」


人がせっかく心配してるっていうのに、天然やらバカ発言してくるとは。


「心配してるんだよ、尊くんの」

「……僕の心配するより自分の心配したほーが身のためだよ」


フッと笑ったかと思えば。

耳元に気配を感じて。


カプッと耳たぶを甘噛みされた。

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