とろけるようなキスをして[短編]完

『あや、ちゃん‥』
　
　
川上 愁が私の名前を呟いたと同時に
　
　
あいつと私の唇が
　
　
重なった。
　
　
　
『あやちゃん、オレ‥｢やっと。｣
　
　
『え？』
　
　
｢やっと、終わりに出来る。｣
　
　
『終わり、に‥‥？』
　
　
｢そうよ、終わり。
　
あんたはこういう事がしたかったから
　
私に付きまとってたんでしょ？
　
だったらもういいじゃない。止めにして。｣
　
　
『あやちゃん、何言って‥｢それとも！｣
　
　
｢それとも‥キスじゃ物足りないわけ？
　
可愛い彼女がいるくせに、私に浮気相手になれって？｣
　
　
『何だよそれ！？
　
あやちゃん、意味分かんねぇよ！もう少し詳しく言ってくれよ‥
　
そうじゃねえとオレ‥‥』
　
　
そんな顔しないでよ‥
　
　
諦められなくなるでしょ‥？
　
　
｢とにかく、私にはもう近づかないで。｣
　
　
『何で？どうしたんだよ、あやちゃん！
　
オレ、何かした‥？そうだとしたら謝るからっ！』
　
　
｢‥‥謝ることないよ。
　
あんたは悪くない。私が‥『だったら！』
　
　
｢疲れたの。｣
　
　
『えっ？』
　
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