脇役上等!?生徒会!
結界術をかけるための魔法石はその石そのものにも結界がかかっている。
しかも、学園の結界は特殊で僕か雪兄でしか解けないように細工してあった。
「神の使い手なら壊せるでしょう?」
『神の使い手?ふざけないでよ。
そんな神力を悪用する人が学園内にいるなんて洒落にならない。
邪神と契約した人がいるとでもいうの?』
邪神とは、神でありながら悪しき考えを持つ神のこと。
もちろん、邪神と呼ばれる神の中にも人と共存することを望む者もいるから、一概に悪と呼べるかは定かではないんだけどね。
「そう考えれば辻褄が合うでしょう?」
『……候補は?』
「んー、アレクト……辺りはどう?」
アレクト……。
邪神の一人。
絶え間ない怒りの復讐神。
神の使い手とは本来、聖なる者。
聖なる神と契約して守り守られる存在としているものなのだが悪用すれば復讐神や残酷な神と契約し、国ひとつ壊滅させることが出来る。
神力は神の使い手である証拠でもある。
雪兄は自分の属性である光の神 アグライアと契約している。
僕は神ではなく複数の精霊と契約しているんだ。
もちろん、神と契約していても精霊と契約できるよ。
精霊と神が納得すればね?
契約っていうのは信頼の証だから、魔力を渡すとか吸われるとかはない。
精霊や神が認めたら向こうから契約を申し込んできてくれる。
それをこちら側が承認したら、契約終了ってわけ。
簡単でしょ?
簡単だけど破棄も簡単だから精霊や神が嫌だと思えば破棄される。
つまりは、どれだけの信頼と絆があるかが契約のネックってところ。