脇役上等!?生徒会!
現れたのは火と鍛冶を司る神、ヘパイトス。
優しく温和で、炎の魔法を使う僕のことをよく気にかけてくれている神様。
ヘパイトスは自分の力でいつも出てくる。
僕が呼んだ時も、そうでない時も。
神力の消費が少ないのはいいんだけど、やめてほしい。
けど、今回は出来れば陰陽術を使うその時まで神力の消費は最小限にしときたいからありがたい。
『ありがとう、助かったよ。』
[アレクトか。
懐かしいなぁ。
お前なにしとんねん。
お前は人を傷つけるような奴ちゃうやろ。]
珍しく怒った声色のヘパイトス。
起こった中にも悲し気な感じが見え隠れするのは気のせいではないはず。
「神も人も変わるものだろう。
お前は人の味方か?
ならば同じ神とて容赦はせん!」
[お前のことはきっと眞佳たちが救ってくれる。
やから、俺は手を貸すだけや。]
『ヘパイトス、香山先輩からアレクトを引きずり出す。
お願い、力を貸して!』
[眞佳の頼みは珍しいからなぁ。
それに、アレクトを救いたいんは俺もおんなじや。]
そう言うと、ヘパイトスは柔らかく笑う。
僕を見つめる僕を信用してくれてるその真っ直ぐな瞳。
[‘我が力。
主を守り、彼の者を切り裂く剣となれ。’]
その目が閉じられ呪文が唱えられたその時、僕の手元に紅く輝く長剣が現れる。
[眞佳、アレクトのこと頼むで?]
『任せて!』