脇役上等!?生徒会!




「その体を返せ」


『嫌だ。』


「貴様っ!!」


『‥‥っ!?』




向かってきたアレクト。

片手で香山先輩を支えてるから、対処が遅れた。
やばいっ!

キュッと目をつぶった瞬間、キンッと甲高い金属がぶつかる音が聞こえた。




「よく耐えましたね。」


「ここからは僕たち、隠密部隊の仕事だよ。」


「眞佳、怪我ねぇな?」


『希ちゃん、カナちゃん、望さん‥‥
間に合った‥‥、ありがとう』




希ちゃんがアレクトの剣を弓で受け止めながらホッと息をつき、カナちゃんは僕の頭を軽く撫で、望さんは気を失った香山先輩を僕から受け取り安全な場所に寝かせる。

握っていた剣が消え、僕は再び神弓を呼び出す。



「紫乃!」


「御意。」



カナちゃんが紫乃を呼ぶと紫乃が魔術を発動させる。

すると、鎖が現れアレクトを捕らえる。

暴れるアレクトなど無意味にしてしまうくらいに。



「5重魔法陣 清凛塔」



静かにカナちゃんが唱えると、その名の通り5重の魔法陣が塔のように縦並びで現れる。



「“復讐神と言われしアレクト。
汝の心を浄化し祓いたまわん。

神魔悪善術 善の項”」



印を結ぶと徐々にアレクトが纏っていた禍々しい気配が消え去る。




『隠密部隊、流石だなぁ。』




しみじみ呟いていると後ろから声が聞こえた。



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