脇役上等!?生徒会!
マンティコア
人のような顔に三列に並んだ鋭い牙、そして獅子のような身体に毒針の生えた尻尾を持つ恐るべき魔獣。
際限ない食欲を持ち、なかでも人間が大の好物。
武器はその牙と尻尾に生えた無数の針で、針には致死性の邪気が蓄えられており、刺されたらもちろん、かすり傷だけだとしても早急に治療がいる。
国及び嵐燕でS級魔獣に指定されていて、正真正銘の危険魔獣。
僕が率いるS部隊が担当すべき魔獣だ。
慌てて魔力の気配を探ってマンティコアの周りに人がいないことを確認する。
人がいないことを願ったけれど、人の気配がある。
気配は全部で4つ。
おそらく生徒会。
雪兄はいない。
やばいね‥‥‥‥
「眞佳!」
『雪兄!?なんでここに‥‥っ!?』
「校舎側の見回りだったんだ。
変な気配がしたから登ってきたんだけど‥‥」
『マンティコアだよ。
あいつの近くに生徒会メンバーがいる。』
「やばいね。どうする?」
雪兄が問いかけてくる。