脇役上等!?生徒会!



医師を軽く押しのけながら眞佳の元へ行くウィンディーネ。

何人かはウィンディーネのことが分からないのかアワアワしているけど、ほとんどの人がウィンディーネの登場にホッと息をついている。

僕も、息をついている一人。

僕たちも治療室に入りウィンディーネの邪魔にならない程度近寄った。



〔そこん若い人、早う退いて遅れやす〕



眞佳の近くで呆然としていた、若い医師に向かって言う。

渋っていた医師だが年配の医師に諭されて退いていた。



〔〝聖なる神子よ、その聖なる泉をもち
かの者に巣食いし魔の気を祓い清め給へ。
我が名 ウィンディーネの名において
命ずる‥‥‘浄’〟〕




ふわりと優しい風と冷ややかな空気が流れたと思った。



〔これでもう大丈夫。
ただし神力の器に傷がついとるようから2・3日安静にしておいておくれやす。

これも必要ないから取っときますえ?〕



そう優しく笑うと眞佳の頭を撫でて眞佳につけられた酸素マスクを取るウィンディーネ。

やっぱり眞佳は精霊や神に好かれるらしい。



〔ただ、目が覚めて大丈夫そうなら後夜祭くらいは参加しても構わへんよ。

普通ん子とはちょっとばかしちゃうさかい、子どもらしい事させてあげておくれやすね〕



顔色が少し良くなって、息も落ち着いきスヤスヤと寝る眞佳を見て医師も僕も生徒会メンバーも安心する。

眞佳に近寄って軽く撫でると少し熱があるのか熱い額。

けれど、器が壊れているわけではないから少しすれば熱はひくだろう。


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