俺を好きにならないで
1.甘い甘い、恋の始まり
「凍え死ぬ……」



12月に入った。


コート、マフラー、その他防寒グッズが手放せない今日この頃。


私、小森 美紅(こもり みく)は2年3組の教室で縮こまっていた。


というのも、先程外から帰ってきて体が冷えているのだ。


教室に暖房はついているが、あまり役には立っていない様で、体は全然暖かくならない。



「また美紅はこんなところで縮こまって……」


「りっちゃ~ん。暖めて~」


「仕方ないなぁ。ほら、カイロだよ」

< 1 / 198 >

この作品をシェア

pagetop