俺を好きにならないで
彼の息遣いを耳元で感じ、後ろから抱きしめられていることに気づく。



「あ、あの!ふ、深見くん!?」


「美紅……んっ」


「……うぁっ」



首筋に柔らかい感触が伝わる。


チュッと音を立てて、何度も何度もそれが首筋を伝う。



「ふ……かみ、く……」



彼の行動に疑問が出るが、力が抜け、何も考えていられなくなる。


体がふわふわとして全身が脈を打つ。



「ねぇ、聞きたいことが……ある」


「な、な……に?」



抱きしめる力が強くなる。


離さないって言われているようだった。


聞きたいことって一体何?
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