俺を好きにならないで
「あっれ?女の子がいる」



荷物を抱えた大人の女性だった。


お姉さんかな?さっき家にいるはずって言ってたし。


とりあえず挨拶をせねば。


私はその人に向かって一礼をして挨拶をした。



「はじめまして!深見湊くんと同じ学校の小森美紅です 」


「ふふっ。ご丁寧にありがとう。私は湊の姉の灯里(あかり)です」



お姉さんの灯里さんは独特の雰囲気を持ち、笑い方が少しだけ深見くんに似ていると感じた。


そして彼女も深見くん同様、顔が綺麗で整っている。



「湊、ちょっと荷物持って」


「はいはい。母さんたちは?」


「ケーキを取りに行ってから帰ってくるって」


「ふーん」



灯里さんが持ってた荷物を軽々と持ち上げる。


さすが男の人。


こういう所が更に好きになっちゃうポイントなんだよな。と思いながら私も灯里さんのお手伝いをしようと近寄っていった。
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