俺を好きにならないで
「うーん。深見くん、いないね」


「そうだ……ね」



ココア王子に会えると、2年7組まで来てみたものの彼の姿はどこにも無かった。


せっかく会えると思ったのに残念。


また出直すしか……。



「誰か探してる?」



そんな私たちの目の前に、そりゃまた顔の整った男の人が立っていた。


ウェーブのかかったショートヘアーにお人形のようにぱっちり二重目。


左耳にはいくつかピアスをしており、おしゃれな人だと思った。



「あ……えっと」



目の前の人が美しすぎて言葉が出ない。


それにイケメン?らしい深見くんを探してここまで来るとか変態臭くないか?



「深見湊くんいますか?」


「り、りっちゃん!?」



りっちゃんはその美形に臆せず深見くんの名前を伝えた。
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