俺を好きにならないで
そのあと、美紅がココア王子と言って探しに来てくれたことや、一緒にお茶をしたり、放課後を過ごしたりして仲を深めた。


我ながらビックリするほど美紅に対しては積極的で、何かと理由をつけて会いに行っていた。



それと同時に俺には一つの不安があった。



それは兄、颯の存在。


今まで付き合った人は例外なく全員、兄貴の事を好きになった。


あまり口数の多くない俺よりは、社交的で気遣いの出来る兄貴が魅力的に見えるらしく、みんな離れていった。
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