俺を好きにならないで
「ねえ、美紅」


「あ、はい!!」



いけない。


意識が完全に違う所に行ってた。



「このあとどうする?」


「えっと……ど、どうしようかな」



名前を呼ぶことでいっぱいいっぱいだった私はこのあとの行動を特に考えていなかった。



「なんか今日の美紅、変」


「え?変?」


「上の空というか、何かソワソワしてる」


「そ、そそそそ、そんなことは無いよ?」



どもって噛みまくる私を誰が信用するか。


嘘を言っていることはモロバレだった。
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