俺を好きにならないで
「もう何なのあの男。本当に腹立つ!」



学校を離れてもなお、虫の居所が悪いのか、彼女はイライラしているようだった。



「まあまありっちゃん」


「美紅!あんたももっと強く言わないと、あの長谷川という男は調子に乗るよ!」


「そ、そうだね」



と言いつつも私はあまり怒るということができないのである。



「まあ、もうあの男はどうでもいいわ。今日の買い物なんだけどね」



今日はりっちゃんのお誘いで買い物に行くことになった。


目的はもちろん……。
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