俺を好きにならないで
緊張に耐えきれなくて無理やり顔を逸らしてしまった。



「む、むむむむ」


「美紅?」


「無理だよっ!恥ずかしいよ!た、耐えきれないよ!!」



なんでこんなに余裕なの?


私が余裕なさすぎるだけ?


深見くんの顔めちゃくちゃ近かった。


あのまま目を瞑っていたらキス……してたんだよねきっと。



「まあ、いいか」



チュッと彼の唇が私のおでこに降り注ぐ。



「〜〜っ!」



この日は唇の感触を思い出してなかなか寝付けなかったのだった。
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