ワンコ系Drの熱烈アプローチ


それとも、『なーんて、びっくりした?』とか、冗談という返しも鮎川先生なら有り得る。

ひたすら頭を悩ませて黙り込んでいると、不意に薄っすらと口元に笑みを浮かべて鮎川先生が私に目を向けた。


「やっぱり鈍感か!」


いつも通りの軽めな口調で、やっぱりツッコミみたいなことを言ってへらっと笑う鮎川先生。

だけど、どんどん混乱していく私は普段通りの反応ができなくなっていく。


「いや、あの……」

「俺ならそこまでハードル高くないと思うんだけどってこと」


え……ちょっと待って。

やっぱり、そういう話をしてるの……?


「通じてないみたいだからはっきり言うけど、俺と付き合わない?って言ってんの」

< 35 / 121 >

この作品をシェア

pagetop