ワンコ系Drの熱烈アプローチ
そんな鮎川先生は、律己先生とは間逆のタイプ。
患者さんにはもちろん、私たちスタッフにもフレンドリーで取っつきやすい。
気軽に話せるから、わからないことなんかは気兼ねなく聞くことができる。
浅木さんなんかはうちに来たばかりの頃、律己先生には怖くて聞けないことを、鮎川先生に教えてもらっていることもよくあった。
「ちょっとお昼、出てくるね」
更衣室に入っていた浅木さんは、私服へと着替えて控え室へと出てきた。
スキニーデニムに、黒地に白のドット柄のオフショルトップス。
細くてスタイルがいいから、オシャレで可愛い。
「はい、いってらっしゃい」
優ちゃんの声ににこりと笑って、控え室の扉の向こうへと出ていった。