ワンコ系Drの熱烈アプローチ
食事を終え、食器洗いは任せてくださいと申し出て、キッチンを借りて後片付けをした。
その間、鮎川先生はリビング奥から隣の部屋へと行き、なにやら書類が入ってそうな封筒を何個か抱えて出てきた。
それを手に、リビング奥のソファへと掛け、一つずつ中身を取り出して見ている。
その足元にはやっぱりスーちゃんがいて、時折ピョンとジャンプして鮎川先生の掛けるソファに上がったりもしていた。
「あったあった、これだ」
片付けが終わる頃、黙って書類を見ていた鮎川先生がそんな声を上げ、「下村ちゃん、きて」と私を呼ぶ。
シンク周りを拭き上げ、呼ばれたソファへと向かうと、隣に座るように鮎川先生の手が座面をとんとんと叩いた。
「お邪魔します」なんて呟き、腰を下ろす。
私が座ると、足元にお座りしていたスーちゃんが鮎川先生の膝の上に飛び乗った。