君の好きな人になりたい
相変わらず2人は私の存在は御構い無しにバンドの話で盛り上がって居る。

少しは話に入れるようにしてくれたっていいじゃん。

楽しそうに話してるの2人を見てイライラ、モヤモヤが募る。

早く桃ちゃんに協力できないって言わないとなぁ。


そんなことを考えていると、桃ちゃんがふと思い出したように言った。


「そうだ。悠人、学園祭一緒にまわらない?」

「いいよ、あ、でも明菜と約束してる。それなら3人で回る?」


断ってくれるかと自惚れていた自分が恥ずかしい。

悠人は、別に私と2人で回りたくないんだ。

バカみたい。

そりゃそうだよ、ただの幼馴染だもん。

彼女じゃないんだから、当たり前だ。

当たり前だけど悠人から直接言葉にされると悲しくて。悠人は何にも思わずに発せられた言葉は私の胸をえぐった。

「私、恵に誘われてたから2人で回って」

そう言ってヘラっと笑った。














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