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流れる涙/痛み
「佑也じゃなくて、あたしならよかった!そうしたら、誰も悲しまない」

佑也は、あたしを見ら見つけたまま。

「馬鹿やろう」

そう言いながら、あたしの頬を殴った。

痛くて、痛くて、涙が出た。佑也が殴ったのは頬だけど、どこか違うところが痛かった。

「お前が居なくなったら、悲しむ奴はおるぞ?」

佑也が言ないことに比べたら、たいしたことないのに、佑也はあたしを本気で怒った。

少し嬉しかったんだ。

浮かび上がった、佑也の拳の痣の下からは、少し鉄の味がした。

「痣、消えんくっていいのに」

「消えたらいつでも殴ってやんよ!」

そう言って、あたしの痣に触れた。
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