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隆平は、あたしが駿平のことを思ってることも知ってた。駿平に彼女が出来たことも知ってた。凄く、考えて出した答えだったんだろう。
駿平と電話を切って、隆平の携帯に電話をかけた。仕事中だっただろうけど、独りが怖かった。出てもらえないコールを聞きながら、涙が止まらなかった。
着信を残して布団に潜った。

きっと、夜中になったら掛かってくる。

どうして駿平だったんだろう。どうして隆平に電話をしたんだろう。
自分だけでは解決できなかった。

肌寒い季節に変わるころ、過去が蘇った。

“あいつ等”と過ごした冬は暖かかったな……。
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