君は私の太陽。【完】





新しいクラスになった教室は、
あちらこちらで笑う声が響き渡っている。



……無駄な体力ね。



そんな賑やかな声をかき消すように、耳にイヤホンをつけた。



これで誰も私に話しかけない。



皆が視界に入らないよう自分の席に座った。



窓辺の隅っこで丁度いいや。



別に人が嫌いな訳じゃないけど、好きでもない。



どちらかと言えば苦手かな。



特に女子なんて面倒くさいから、それに巻き込まれたくないんだ。



分かるでしょ?



陰口とか愚痴ばっか、聞かされるこっちの身にも。



態度を曖昧にしてれば、すぐにご機嫌斜め。



本当に面倒くさい生き物だ。



所詮、友達なんて言葉だけだよ。



嘲笑ってるんだ、どこかでは。



本当の友情なんて、儚く壊れてしまうモノ。



モロいんだよ。そのくらい。


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