君は私の太陽。【完】
ご飯を口に入れても喉に通らず、一向に私だけお皿が減らなかった。
頭がぼーっとする…。
「葵ちゃん具合悪いの?さっきから全然食べてないじゃない」
「ごめん…あんまり食欲が無くて」
「そう?顔色も冴えない気がするけど大丈夫なの?」
心配させたくなくて適当に誤魔化して笑うけど、ずっと見てきたお母さんには誤魔化せない、そんな気がした。
でも八神くんのことで悩んでるなんて、口が裂けても言えないや。
彼氏だの好きだのって、色々と後々面倒くさいことになりそうだし。
「葵!たまには一緒に寝ない?」
「え?別にいいけど……」
「じゃあ、決まりね。お風呂入ったら葵の部屋に行くから」
今度は4つ上のお姉(里奈)に話しかけられ、一緒に寝ることになった。
珍しいな、お姉が誘ってくるなんて。
でも気持ちが紛れて、気分転換にはちょうどいいかもしれない。