思い出
私はゆっくり歩いて帰った。
まだ少し外にいたくて。
外は好きだった。
みんなとゲームをするのも楽しいが、風にあたって外で遊ぶのはゲームにはない楽しさがある。
私はわざと手前の信号で止まった。
奏 「もう少し...外にいたい。」
そう思った。
海斗「おい!奏!」
突然後ろから海斗の声がした。
私はびっくりして振り向くと走ってきたのか、息を切らして海斗が私にこう言った。
海斗「送ってく!やっぱ心配なった!」
奏 「え...私が?」
海斗「奏以外にだれがいるんだよ。」
奏 「...いないね。ってか心配って...?」
海斗「外暗いし、それに奏女の子だから。」
私は少し嬉しかった。
私のために走ってきてくれたことがとてもなにより嬉しかったのだ。
私は斜め下をむいて、
奏 「......ありがとう。」
と小さな声で言った。
海斗にも聞こえたらしく、
海斗「...おう。」
と返事をしてくれた。
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