太陽のような君に告げる言葉

第1章―1


 七月十五日

 みーん、みーんと夏特有の蝉の大合唱を気迫に包まれたグラウンドを埋め尽くす。

 部活を引退した私は、放課後別段なにかするわけでもなく、ただサッカー部や野球部、ソフト部といった陸上部たちの練習風景を眺めていた。
 

 額から流れ出た汗が首筋を伝い、暑くベタベタとした熱気が私の体を覆う。

 
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