好きって言えよ、バカ。
「うん、可愛いなって思ってたんだけど……」
そんなところまで見ていたなんて、さすが雅さんと思うと同時に、気持ちがバレバレだった事が恥ずかしい。
「それで?」
「そんな焦るなよ、蓮。要するに、勝負しようって言ってるんだよ」
「勝負?どういうこと?」
雅さんの言葉に、葵くんが反応した。
私もそれは同感。
今から一体何をしようと言うんだろう。
「順番に射的を撃っていって、あのぬいぐるみを取れた人が、絃ちゃんと一緒に花火を見る」
「うん……って、えぇ!?」
な、何を勝手に……!
そのゲームに勝った人と私は花火を一緒に見ることになると……?
要するに私には選ぶ権利はない。