好きって言えよ、バカ。




「ってことだよ。行くぞ」



「へっ?ま、待ってよっ!雅さんと葵くんは……!?」



蓮くんに手をガシッと掴まれ、そのまま手を引かれながら、私の言葉も聞かず奥へと歩いていく。



後ろを振り返ってみると、ショックが大きかったのか肩を落として落ち込む葵くんと、割り切ったのか私たちに手を振る雅さんの姿が見えた。



ゲームはゲーム。



仕方ないってことなんだろうか。



イケメン3兄弟に囲まれながら花火を見るのがいいのか、1人のイケメンとふたりきりで見るほうがいいのか……



どっちもドキドキするのは変わらない。



ただひとつ不安なことは、ふたりきりになる相手が蓮くんだってこと。



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