好きって言えよ、バカ。
「べ、別にっ」
「言えよ、言わないとお仕置き」
「なっ……」
蓮くんからのお仕置きなんて、嫌な予感がしない。
私が指す危険な匂いっていうのも、まさにこういう事で……
「時間切れ」
「……っ、なぁっ」
こ、こんな公共の場で……!
人混みから離れたとはいえ、ここはお祭り会場。
ちらほら人が歩いている。
見られたら、恥ずかしいじゃん。
早く離れて、と蓮くんの胸をボコボコと叩いて、やっと私は解放される。
「俺のこと、いつになったら好きになってくれるわけ?」
「は、はぁっ!?」
なんて爆弾発言。
屋台から離れているこの場所は明かりもほとんどなくて薄暗い。
だから、きっと……私の真っ赤な顔はバレてない、はず。