好きって言えよ、バカ。
「ごめん、お待たせーっ!」
「瞳!おはよー」
「あれ、蓮くんも一緒?」
「あのな、お前ら俺のことなんだと思ってるわけ?」
全員揃ったところで、葵くんの試合が行われるサッカーコートへ向かう。
ここからは歩いて、15分くらい。
本当は近くへ行くバスもあるらしいけど、お金がもったいないからと歩くことにした。
「本当にイケメンね……」
「う、うん……まぁ、そうだよね」
私と瞳が並んで歩く前を、雅さんと蓮くんが並んで歩いている。
後ろ姿でさえ、イケメンの雰囲気が漂ってくるんだからただ者じゃない。