好きって言えよ、バカ。



「……さすが、瞳」



この瞳の行動力には、尊敬する。



「あれ、雅さんと蓮くんは?」



周りを見渡しても、ふたりの姿は見当たらない。



突然走り出して、来ちゃったから……



まさか置いてきちゃった?



「まぁふたりともどっかで見てるしょ!ほら、うちの高校の応援しよ!」



「う、うん。そうだね!」



それもそうだろうと納得して、コートの方へと目を移す。



やっぱり、一番前は見やすい。



青色のユニホームを着ているのが相手の高校のチームで、赤色のユニホームが私たちの高校、すなわち葵くんがいるチーム。



葵くんは何処にいるのかと、その中から探してみる。




< 134 / 306 >

この作品をシェア

pagetop