好きって言えよ、バカ。



私、小鳥遊 絃(たかなし いと)はまだ高校2年生になったばかり。



友達だっているし、頑張って受験勉強をして入ったこの高校を辞めたくはない。



お母さんはそんな私の気持ちを汲み取って、私をお母さんの知り合いの家に住ませて貰えるよう頼んでくれた。



そして私は、同じ年頃の子どもがいるというその家に居候させてもらうことになった。



───のはいいのだけれど。



渡された地図を辿って行ってみると、どこまで続くのかというほど高い高層マンション。



その私が居候させてもらうことになった、22階の202号室に住んでいたのは……



学校内でイケメン王子と話題のクラスメイト。



佐伯 蓮(さいき れん)くんの家だった。



「……れ、蓮くん!?ここ、蓮くんの家なの?」



「そうだけど」



蓮くんの他には、クールなイケメン大学生の雅(みやび)さん。



「絃ちゃんって呼んでいい?」



可愛らしくて人懐っこい末っ子の葵(あおい)くん。



イケメン佐伯家3兄弟の住む家でした。



< 2 / 306 >

この作品をシェア

pagetop