好きって言えよ、バカ。
背筋にゾワッと寒気が走る。
「あぁ。そうだな」
目に見えてしまいそうなくらいバチバチと火花が散るリビング。
なんとも私は複雑な気持ちで……どうしたらいいのかわからない。
「じゃあ、誰が絃ちゃんに好きになってもらえるか勝負だね」
そう余裕そうな笑みを浮かべる遼くん。
「受けて立ってやるよ」
「僕も!絶対負けない」
「面倒くさい勝負仕掛けてくるね。まぁ、参加するけど」
え、ちょ、ちょっと……
満場一致で決まってしまった謎の勝負。