好きって言えよ、バカ。



今近くで誰か倒れた音がしたような。



バタッという音と、悲鳴をあげる人と、泣き始める人と。



あぁ、葵くんと遼くんがこんなところで爆弾発言なんてするから……



「ね、ねぇ、そろそろ教室行かないと……!」



「あ、そうだね。絃ちゃん!またあとてね」



葵くんはやっと私を解放してくれて、手を振る葵くんに振り返して、私は逃げるように教室へと向かった。




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