好きって言えよ、バカ。
***
そんな生活を続けること数週間。
今ではもう遼くんの元にも教科書が届き、授業中も机をくっつけることをなくなった。
ただし、相変わらずボディータッチは多いし、毎日のように「可愛いね」なんて言ってくるし、困っている。
ただし、それを抱きしめながら言ってくるものだから本当にたちが悪くて……
毎回ドキドキさせられてしまっているのも事実。
「……あれ」
さっきまであったはずなんだけど。
筆箱の中を漁ってみるけれど、捜し物は見つからない。
念の為、と中身を1度机の上に出してみたけれど、それは出ては来なかった。