好きって言えよ、バカ。



それにね…?



「もう、解決したから大丈夫だよ!蓮くんが色々言ってくれたみたいで……相手の子も謝りに来てくれたし」



そう言って笑っても、かなり心配してくれているようで、しばらく「本当に大丈夫?」と質問攻めにされていた。



「それにしても蓮兄ばっかり絃ちゃんにいいとこ見せてずるい……!」



やっともう平気だってことが伝わったかと思えば、標的は蓮くんの方へと移る。



「学年が違うんだから仕方ないだろ」



もともと私が1人でいる時ばかり狙われていたわけだし、学年も違って教室の階が違うわけだから、わからなかったのは当然のこと。



葵くん曰く、こうなる前に自分が私のことを助けたかった……らしい。



そんなおいしいとこ取りをした蓮くんが羨ましくて仕方がないんだとか。



< 269 / 306 >

この作品をシェア

pagetop