好きって言えよ、バカ。
あんなに私が遼くんと一緒に出かけることを嫌がっていたのに、どうしたのその心変わりは。
「え、本当にいいわけ?」
驚いているのは遼くんも同じなようで、目を丸くして聞き返していた。
「あぁ。何回言わせんだよ。けど、7時までには絶対返せ。さもないと、2度とコイツに触れさせねぇからな」
「おー、怖い怖い」
7時までなら遼くんと出かけてもいいってことで、裏を返せば7時には必ず家に帰ってこいってこと。
いつも門限なんてないのに……
何か今日特別なことあったっけ?