好きって言えよ、バカ。






次の日、1日遅れで誕生日をお祝いしてくれた瞳に、昨日のことを伝えると……



「やっと自分の気持ちに気づいたか!」



と背中をバシバシと叩かれた。



……なぜ。



そしてすぐに瞳は「おめでとう」と言ってくれて、ギューッと抱きしめ合った。



「今日も仲良しだね、ふたりとも」



今日もまた女の子たちにキャーキャーと騒がれながら登校してきた遼くんが、私たちのことを見てそう言う。



「でしょう?絃は私の大親友なんだから、おめでたいことはこうして祝わなきゃ!」



「……お祝い?」



瞳の言葉に、首を傾げる遼くん。



そっか、遼くんはまだ知らないのか。



「昨日は絃の誕生日だったのよ?」



「えぇ、そうだったの!?」



知らなかった、なんで早く行ってくれなかったの!と遼くんにガシガシと肩を持って揺らされて、頭がクラクラする。



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