好きって言えよ、バカ。
「ほ、本当なの絃ちゃん」
「ま、まぁ……」
「えぇーっ、俺超ショックなんだけどー!!!」
さっきまでラッキーなんて言ってたのに、気持ちの落差が激しい。
「でも、遼くん。遼くんにもたくさん助けてもらって、本当にありがとうの気持ちでいっぱいだよ。雅さんも葵くんも、もちろん遼くんも私の中ではだいすきで大切な人だから」
「絃ちゃんー、本当にどこまでも優しいね。これは俺もまだ諦められないじゃん?」
「だから、絃は俺のもんだって言ってんだろ、バカ遼」
「いってぇ……」
今日も相変わらずチャラい遼くんで、そんな遼くんと相変わらず蓮くんは仲が悪くて……
でもそんなふたりのやりとりが、なんだかんだ好きなんだなって、そう思った。