好きって言えよ、バカ。






***




「っ、可愛かった」



イルカの可愛さったら、もう……



ヒレをあげて踊ってみたり、空中にあるフープに向かってジャンプしてくぐる瞬間なんて、もう圧巻!



「楽しんでくれてたならよかった」



「すっごく楽しかったです!ありがとうございますっ」



本当に最高。



間近でイルカを見られて、ましてやイルカショーなんて見るのは小学生ぶり。



子どもの頃に見た感動と、今見た感動とでは感じ方がまた違う。



とにかく私は可愛いイルカたちを見られて大満足。



「そっ。……絃ちゃん、なんか飲む?」



「確かに喉乾いたかも……」



イルカたちが可愛すぎて、キャーキャーと声を出しすぎた。



「今買ってくるから、そこのベンチで座って待ってて」



そう言われ、雅さんに悪いと思いながらもベンチで待つことにした。



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