裏切りげぇむ
ちらほらと上がる手。



村雨湊、荻野若葉、近藤春香、佐倉ともか。



そして、清水佑彩。



「…ごめんなさい…こんなこと言って、許されると思ってない。
私が、湊と若葉とともかを誘って1人の子を殺した…」

「違ッ、それは…」

「いいの!湊は悪くないから…私が…嫉妬のために…やっただけなの…。

本当にごめんなさい………秋斗……」

当の本人、秋斗は目に涙を浮かべていた。

「…………本当は、知ってたんだ。お前らが殺したって。
でも……アイツは。こうならなくても、もう死ぬ予定だったんだよ…!」


死ぬ、予定?



「アイツは、あの時寿命が1ヶ月だった。
だから、この1ヶ月は、色んなことしようって決めて…。
……恨んだよ、何度もッ…
でも、すぐにこうなることは分かってた……。
ちょっと、早まっただけだった…」


その女の子の、名は。
私はもちろん知らない。


別に私が知らなくてもいいことだから。
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