裏切りげぇむ
「言ってた、こと?」


「他のクラスが全滅したあと、クラス内で殺し合いがあるよ、って。どこかで聞かなかったかな?」

百合、か。

「あぁ。聞いた。」

「全ては、昔のげぇむから続いているんだよ。
彼女…清水佑彩は少なくとも、調べた。
私は、これまでに5回げぇむを行ってきた。
まず、1回目。
私が初めて殺になった時の話。
『職場』を舞台にした。
そこで、生き残ったのは、『城ノ内春野』。
次に2回目。
『高校』を舞台にした。
そこで、生き残ったのは、『城ノ内夏樹』。
次に3回目。
『村』を舞台にした。
そこで、生き残ったのは、『城ノ内秋子』。
次に4回目。
『小さな市』を舞台にした。
そこで、生き残ったのは、『城ノ内夏菜』。
最後に5回目。
『ネット』を舞台にした。
そこで、生き残ったのは、『スターダスト』こと、『城ノ内秋斗』。」

嘘……、私のおばあちゃんとお父さん……?

「そう、君たち一族は昔からこの裏切りげぇむにおいて、勝つことが決まっていた。」

「なら、私が……?」

最初から分かってた、勝ち……


「でも、なんで佑彩は……」
「きっと、それを知って火に油を注いだ、みたいな感じになったんじゃないかな……」

「それは、私が真冬って人を殺しておいて、自分が生き残るから?」

「多分そうだろうよ。恨んでも恨みきれないというか、そんな感じじゃないの?」


「今ここで私が死ねばどうなる?」

「そんなの、死ぬに決まってる。」

「……、怖い、かも。」
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