裏切りげぇむ
私は、初めてこのゲームで弱気を見せた。
誰しも、死ぬのは怖いってわかってる。

私は、絶対勝つとは言いつつも、100パーセント勝てるだなんて思ったことは一度もない。

必ず、どこかに負けるかもしれない。
って、考えていた。

どれだけ自信に満ち溢れていたとしても、
『裏切り』や『もしも』があって、負けるかもしれない。

そうしたら、死ぬのは自分たちだって、わかってた。

知ってた上で、私は人を殺した。




『普通、って何?私の普通は、みんなのおかしいかもしれない。
少なくともみんなの普通は、私の普通じゃないよ。
ここに、普通な人間なんている?
なんでも完璧な人間だっている?
……そんなのいないよ。
どこにも……ここにも。
自分とは違えば、人はみんな狂ってるの。
おかしい、って思うんだから。
それを、逆手に取ろうなんて、凄いよね。
今、私はみんなのこと、狂ってるって思ってるから。』

いつか、誰かがそんなことを言っていた。
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