裏切りげぇむ
side湊

「それじゃあさぁ、本当にここからは私は入らないよー?
みんなで楽しく裏切り者を探してよ。私は、見てるからさぁ。」

どういうことだよ、自爆しろってことかよ!?





…待て。
でも、俺らにとっては有利ではないのか?
もし8組の裏切り者を見つければ、ソイツから芋づる式に全員、負けを認めないか?

というか、認めた時点で俺らの勝ちなんだけどな。



そうしたら、俺が殺し方を決めれる…。
いくら殺しても罪にはならない、し。
俺もここまで殺したことはないからなぁ。


正直言って楽しみ。



「じゃあ、俺らは8組の裏切り者でも探す?」
「でもさ…ウチらの中にもいるわけでしょ?
裏切り者が。もし、そいつが嘘のこと言ってて、それが通っちゃったらそいつの思う壺じゃない?」

そうか…コイツは考えたのか。
裏切り者というワードから、8組の肩を持つ裏切り者だと。
本当は違う。この俺は、5組を裏切るためだ。

だから、俺の意見さえ通れば、後は勝手に8組が死んでいくだけだ。

こう、用心深いとやりにくい。
「…例えばさ。ほんと、例えばの話だけど。
8組に加担するのではなく、自らのクラスを裏切るのだとしても、裏切り者じゃないかな?」

自ら自爆用の油をまいたが、これもこれで面白い。
もしかしたら、いい方に動いてくれるかもしれないからな。

「あー!なるほど!だったら、話しても大丈夫だよね!
じゃあ、決めよー!」


良かった。単純で。
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